ビール好きならば、ピンときた人もいるかも…。 実はこちら、「黒ラベル」でお馴染みのビール会社大手・サッポロビールが発売したジーンズ。 原料には、黒ラベルを製造する過程で不要となる麦汁のしぼり粕などが使われています。 しかしなぜ、ビール会社が「ジーンズ」なのか。 そこには、ブランド担当者がジーンズと黒ラベルに共通して込める「思い」がありました。 アップサイクルとは、廃棄物や不用品に新しい価値を与えて再生させることを意味します。 ビールの製造過程で生じる麦汁の搾り粕やホップの茎と葉を乾燥させてパウダー状にし、和紙を作製。その和紙から糸を紡ぎ、デニム生地の横糸に使用しています。 和紙の糸は一般的にデニムに使われる糸より軽いため、ジーンズ自体も軽く、通気性がいいのが特徴とのことです。 そんな矢先、サトウキビの搾り粕から布製品を製作する業者と出会い、アップサイクルジーンズのアイデアが生まれました。 2021年7月頃から製品化の準備を開始。2022年4月に限定30着で予約販売をしたところ、1600を超える応募が殺到しました。こうした反響を受けて、今回、通常商品として発売に踏み切りました。 黒ラベルのブランドマネージャー・齋藤愛子さんは「想像以上の反響で、嬉しい驚きでした。商品としてのかっこよさに加えて、お客様にアップサイクルの取り組みに共感頂けたのならすごく嬉しいと思っています」と話します。 「ジーンズは、他のアイテムに比べると、一度買ったら長く履き続ける人が多い。そして、長年履くほどに味が出てきます。黒ラベルも、短期的には他のブランドに目移りされてしまったとしても、最後には戻ってきてもらえるような、人生に長く寄り添えるブランドを目指しています」 「こだわりを持って生きるビール好きの大人たちに幅広く共感頂ける商品になれば嬉しいです」

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